■8/24 **オシャレに見とれる**

デンマーク2日目。このクソホステル、立地も設備も接客もクソだけど、唯一許せる部分があったので、まあいいかと思ってました。それは朝食が付くこと。下手すりゃ朝飯でホステルでの一泊代分くらい飛んでいく国なので、これは有難い。

が!!やはりこのクソホステルはどこまでいってもクソホステルでした。朝飯付きとはよくいったもので、置いてあったのは、ただのパン切れ2枚とジャムだけ。まあね、こういう朝飯もあるかもしれないさ。忙しい朝とかにね、パンをくわえて駅までダッシュみたいなね…って、うぉい!って感じだったわけですね〜。腹もやばいほど空いてた(当然だ)ので、まーずいパンを食う。全然腹にたまらないねー。

その後、シャワーを浴びる。はい、もういいです。クソホステルなのは十分分かったんで、もういいですよ。ふー、水シャワーでした。お風呂はいつも30分くらい入ってるおいらですが、あまりの寒さに5分くらいで出ました。体とかほとんど洗えてません。あぁ、もうどこからどこまでもやってくれたよ、このホステルは。

で、出る。チェックイン時同様、チェックアウトも当然無愛想。はいはい。ヨーロッパのホステルには、こう旅行客と仲良くなるみたいなとこは無いのでしょうか。シンガポールは仲良しだったのにな〜。

さて、この日は昨日チェックしておいたツーリストのための無料チャリンコを使い、コペンハーゲンをぐるり、そして世界遺産ロスキレ大聖堂を見に行く予定。時間があればさらに、これまた世界遺産のヘルシングーアにあるシェークスピア「ハムレット」の舞台となったクロンボー城へ。

コペンハーゲンはツーリストに無料チャリンコを道端に置いておくほどのチャリンコ社会。チャリンコと言っても、彼らが乗っているのは老若男女競輪選手みたいなかっちょいいBikeって呼べちゃうようなやつです。この無料チャリンコ、あらゆる道端に置いてあって、20クローネのデポジットで鍵が外せて、鍵を戻すと20クローネが返ってくるって仕組み。そして、困ったのが、コペンハーゲンのチャリンコ法律。チャリンコは歩道を走っちゃ駄目で、歩道と車道の間にチャリンコ道を走ります。この時点で間違える。さらに、バイクと同じような立場で絶対に誰も信号無視をしない。そして右側通行厳守。また右折左折時には、きちんとあの手を横に伸ばしたりする手ウインカーを皆やる。これはつまり彼ら飛ばすんだよね、チャリンコで。あんなスピード出そうなチャリンコで普通にスピード出すの。だからきちんとルール守らないと、本当に転んじゃった〜あははーじゃ済まない事故になっちゃうんだ。

これはツーリストにはきつい。特にアジア人のような短足族には。なにせ椅子が高い。しかも調節できない。もう止まるたびにチャリンコ降りなきゃ駄目だし、あの例のペダルを逆に戻すとブレーキがかかるやつなもんだから、ほんとこけそうになる。で、こけそうになるたびに後から猛スピードで追い抜かれたりするもんだから、初めヘッドフォンをしながら、よしっ、このオシャレな街に馴染んでやるって思っていたものの、即行でヘッドフォンを外しキョロキョロしながらノロノロのろのろ。完全に観光客になってやった。てか、観光客用チャリンコ、一際派手だからバレバレなんだけどね。短足のアジア人がそんなもんに乗ってるもんだから皆見る見る。まあ、この頃はもう開き直りに入ってたんで気にならなかったけど。

まあ、そんなこんなでノロノロ滑走ですよ。まずはローゼンボー宮殿。大きなローゼンボー公園まであって、皆さんノンビリモード。この宮殿、今は宝物庫になってるようで、博物館的なものなんだけど、入場料が1000円もするので拗ねました。で、ここで困ったことが…えぇ、チャリぱくられました。いやさ、このチャリンコ、一回一回降りるたびにチャリンコ置き場を探さないといけないんだよね。鍵とめてデポジットを取り返さないといけないの。さもなくば、鍵無しで放置するしかない。しかし、このチャリンコ置き場、街中にはちょくちょく見るんだけど、この宮殿付近には皆無。一周したけど無かったから仕方なしに人気の無いところに鍵無しで放置。結果、見事に盗まれた。あーあ、400円のデポジットが。デンマーク人のバカ。

凹みながら次の目的地に行くついでにチャリも探しながら行く。国立美術館をチラ見しながらニューボーダーと呼ばれる、19世紀以前の海軍用住宅地。これがすごい。もう博物館チックなもんなんだろうと思ったら、なんと今も海軍が住んでるんだって。こんなとこに住むってどんな感じなんだろう、慣れたら普通なのかな。すごい。中世に戻ったみたいだ。もうこの街異常。だって、ただの地下駐車場の入り口もアーチとか作ってオシャレにして、街は全て統一感を出すために様々な規則を作っている。街全体を観光資源にしたいのか、ただ景観を壊さないためなのか、どちらなのかは分からないけど、そういうとこに目をつけられる感性がすごいよ。合理化だけじゃ駄目なのね。このニューボーダーってとこはそれを最も実践している地域。ここはもう一度歩きたいな。冬にまた来よう。

ここで、たしか一回チャリンコを見つけたんだ、けど壊れてた。うん、そんだけ。

次は人魚の像へ。これが遠かった。チャリがあればあっという間だったんだろうに、一回空腹に襲われて座り込んだ。しかし歩けど歩けど魅力的な飯どころは見つけられず、結局人魚の像近くまで頑張ってホットドックを食う。終わってる…。ホットドック、スプライトで確か1000円。泣きそう。

ところで、いずれ書こう書こう、どこで書こうと思っていたんだけど、なぜ海外には甘い飲み物しかないのか。台湾でもそうだった。甘い緑茶…。そしてシンガポールでもHomeclub後の汗だくの状態で飲んだ、あの甘い緑茶のクソまずさ。台湾はまだしも、シンガポールは英語で書いてあるんだから分かれよって感じだけど、間違えてしまった。その後、純緑茶を見極めた。しかし、この北欧、現在いるフィンランドもそうだけど、全くジュース以外のものが無い!ヨーロッパ全部そうなのかな?唯一ジュースじゃない紅茶も激あま。外人さんにはノンシュガーっていう考えがないのだろうか?そのくせコーヒーはブラックなんだよな〜。俺はコーヒー飲めねぇっての。お茶を飲めお茶を。体にいいぞ。

おっと、話を戻そう。人魚の像だ。すっごい人。まったくこの人魚の像がなんたるものなのか俺は未だに知らないのに、すっごい人なもんだからビックリ。超有名なのね。彼女。基本的にひくほどの人の量(写真参照)と日本人の数だったので、早々退却。結局なんなの、人魚の像って。調べる気にもならんけどさ。少なくとも世界3大がっかりスポットだってことは分かった。なんかこの旅、世界3大がっかりを2つも周ってしまったのね…笑。そして、あの人魚の像のバックにある工場達。シンガポールもそうだったんだけど、せっかくの人魚やビーチもバックに工業な風景があると残念だね。

次、カステレットと呼ばれる星型の要塞に行く。今は公園チックだけど。ちょうど五稜郭と思っていただければ間違いない。だが、ここには特に見所はなかった。一角にあるゲフィオンの泉、この像はよかった。

この頃から猛烈に疲れていたのにチャリのことを忘れる。いや、もういいやとか思ったんだっけな。そしてテクテク歩きアメリエンボー宮殿へ。王様とか女王様がいるところだってよ。日本で言えば皇居なのかな。ずいぶん開放的なんだね、デンマークは。安全なところだからなのかな。もうすぐそこに王様がいるんだよね、きっと。

向かいにあるフレデリック教会にも行く。ここでは球状になっているてっぴんのところからコペンハーゲンの街が望めるってことで楽しみにしてたのに、なんと登れなかった。おそらくこれからも泣かされまくるけども、地球の歩き方「北欧」2002年度版は無理があった。地図は変わっちまってるは、余裕で潰れちゃってる店続出は、情報はもう変わっちゃったってパターンが多いで、もう皆様ガイドブックは最新版を買いましょう。これ必須ですで。

ニューハウン。デンマークと言えば、この風景かもしれないですね。見事な色合いを作り、統一感のある建物。けど、ここはカフェ通り。タバコの煙がうざかったのは言うまでもない。ニューボーダーの方が好きだなー。あそこは誰も人いなかったし。でもデンマークに来たんだなーって実感するのはやっぱりこういう所なんだよね〜。

コンゲンス・ニュートーゥ。王様の新広場と呼ばれてるらしく、ここから駅近くまでストロイエと呼ばれるショッピング街。店を眺めながら、おっされ〜な外人さん達を堪能。何度も書いてる気がするけど、ほんとこの街のオシャレへの考え方はすごい。建物から店の造りから服装から、何から何までオシャレ。今や外人はデブばかりってのが頭にこびりついている今日この頃ですが、デンマークではそれほど意識しなかった覚えがある。きっとオシャレな女の子が相殺してくれたんだ。

デンマークのオシャレっ子は基本的に日本と似ていた。スパッツは大流行だったし、くしゅくしゅブーツもよく履いてる子がいた。ミュールは派手色で、スカートはアシンメトリーな感じで、ピーコートとかキレイに着てとか。きっと日本人も同じくらいオシャレな子は多いだろう。ただ!やっぱり体格で勝ち目がない…。俺はこれまでああいう格好ってのは背の小さい子が着たほうが似合うと思っていた。違った。日本に背の高くてああいう格好を好む子が少ないから気付かなかったけども、やはりスタイルがいいと抜群にオシャレに見える。彼女達、日本に来たら皆モデルさんになれちゃうんじゃなかろうか。

そして、くやし恥ずかし男性陣もかっこよかったっす。もうもっと写真撮りゃよかったな〜。冬に撮ってこよう。もう、男共もスタイルが良すぎるんだよ、ばかやろう。一見したら普通の格好のはずなのに、なぜかオシャレに見える。いーなー、Foreigner。写真は大道芸人を見てるときに、大道芸人よりも気になるかっこいい野郎がいたので、後から撮ってやった。

And then, 王様の元お家、クリスチャンスボー城へ。今は国会議事堂的な役割らしい。ここからデンマークは始まったと言われるだけあって一番大きいお城でした。なんじゃその感想。

次に向かうは国立博物館。やっぱ僕は博物館派だな〜。この日は水曜日。デンマークの博物館美術館は水曜に無料になるところが多く、国立博物館も例に漏れず無料。無料なら喜んで入りますよ。しかし、閉館1時間前に入ったのがまずかった。さすが国立博物館広いし。急ぎ足で回るという不本意な結果。

博物館を出ると17時。さあて、朝の予定では入っていたロスキレ大聖堂、クロンボー城はどうするね。今日は23時に発の夜行でオスロまでひとっとび。ロスキレまでは電車で30分ほどで着くほどの近さ。クロンボー城はまた別の場所なので厳しいけども、ロスキレだけなら時間的には余裕だ。しかし問題はもうロスキレ大聖堂は閉まってしまっていること。行っても外観しか見れない。迷った結果…

バーガーキングでまったり。やっぱりごーし君はまったりが好きです。そこで人間観察なんてしてさ。バーガーキングではハンバーガーのバリューセットを800円で食べる。あっ、涙が出てきました。なんなんでしょう、ほんとこの国は。食べ物を食べるたびにイライラするとは。困ったもんだ。

で、相当まったりして駅に向かってしゅっぱーつ。そうそう、これからの北欧の旅、ScanRailパスっていう、ちょうどシステムは青春18切符と同じようなので旅します。格安で旅できます。ただ、電車での旅は時刻表が必要です。駅でタイムテーブルをくれって言ってもそんなもんはないと追い返されます。時刻表はThomas CookのEUROPIAN TIME TABLE。日本で売ってるのはシーズンごとの奴でボリュームも薄かったので、ヨーロッパを本気で電車で回る人はヨーロッパで本場のを買った方がいいのかもしれません。なにしろガイドブックは最新が一番です。おいらもコペンハーゲンで買いました。

そうそう、あと寝台で食べるお菓子とかを買おうと思ってセブンへ行ったんだ。そしたら、やっぱり全てが高くてゲンナリしたんだけど、寝台で腹減ったら困るし、頑張って買う。あっ、ちなみにビールだけは安いです。変なスパゲッティサラダみたいなのとビール、そしてお菓子だけなのに、1500円くらいいきました。さらに、このレジの奴がクソで、一言も言葉を発せず、会計の途中で何も言わずにどっか行ったり、とカスでした。さらに、環境対策か、レジ袋が無い。ここまではいいけど、結構量あったし、リュックには入るスペースなかったんでレジ袋お願いしたら、なんと3クローネ。約50円!信じられねぇ。今日本じゃ2円とか3円とかのレジ袋代をどうこう言ってるのに、デンマークでは50円払ってビニール袋を買わないといけません。まあ、これも環境対策なら我慢と思ったけど、レジ野郎の態度があまりに悪いのでむかついた。レジ袋ポイってやって、俺一人で詰め込んでたし。残念ながら接客系で気分を良くしたことはデンマークで一度も無かったと思う。あっ、人魚の像近くのホットドック屋のおばちゃんは良い人だった。

そうこうしてるうちに時間に。コペンハーゲン中央駅で明らかに物を盗みたそうなおっちゃん発見。足にリュックを絡めてスーツケースの上に乗っかって、じーっとおっちゃんを見てたらそそくさとホームから去っていきました。あれは物取りだったのかなー?ぐるぐるぐるぐると俺の周りを回って、ちらちら見てきて、最後は俺が見てたらホームを去ったからねー。こわいこわい。やだやだ。

そんなわけで、デンマークを去ります。まず、コペンハーゲンと目と鼻の先のスウェーデンはマルメへ。そこから寝台に乗りました。あー、地味にスウェーデンにも入ってるんだな。夜行乗ってる間はずっとスウェーデンだね。寝台は2段ベットが2つ。相当きつかった。同居人はなぜか俺以外が3人とも韓国人。街ではほとんど目にしなかったアジア人がここにきてなぜ。軽く挨拶するもすぐに3人で韓国語で話し始めたので不貞寝。結局1500円で買った物達は後日に持ち越されました。さて、悪夢のノルウェー編突入だよー。

【Photo】

ローゼンボー宮殿

ローゼンボー公園

国立美術館

ニューボーダー

ニューボーダー2

オシャレ地下駐車場

ホットドック

人魚の像

すごい人

カステレット周辺

ゲフィオンの泉

アメリエンボー宮殿

フレデリック教会方面

フレデリック教会

ニューハウン

コンゲンス・ニュートーゥ

オシャレボーイ

クリスチャンスボー城

8/23 8/24