ところで、このホステル、この日は空きがあったものの、ヘルシンキでの2泊目は満室だったのです。というわけで、まずはホステル探しをしないとなりません。部屋一緒だった人と軽く話すも今日でここはバイバイなんだーと言って荷物をまとめて去る。どこの人だったかな、ブラジルとマレーシア？シンガポール？どっちだったかな。姉ちゃんにチェックアウトは？って言ったらそんなもん必要無いよ、またねーって言われた。夜とは違う人だったけど、この人も陽気で良い人だ。

まずホステルを探す前に朝ごはん兼昼ごはんを食べようと地球の歩き方を広げる。フィンランドは地球の歩き方とLonely planetの二刀流なのだ、えっへん。Lonely planetにはご飯情報とか少ないけど、歩き方は写真も付いてご飯情報が多いからこういうときに助かる。両者のいいとこを併せ持ったガイドブックは無いのかな？分厚くなっちゃうか。

で、ランチがお安く食べれるとこを発見。コンチネンタル料理。ロシア風の料理ってことかな、よく分からないけど、おいしそうなのが出てきた。サラダはビュッフェだし、栄養もバッチリだ。さんざんまずいもんばっか食べてたノルウェーから、一気に普通のカフェでお手ごろ価格でおいしいものを食べれておいらは幸せでした。マスターもまだ営業始まってないのに、入っていいよーって言ってくれたし、サラダで時間をつぶしながら料理を待って、いい時間だなー。いいランチタイムを過ごせました。

さて、さっさと荷物を置いてから動きだすためにも先にホステルを探すつもりだったんだけど、どうも街とは反対の方向に行きたい所が。重い荷物を背負いながら周って、街中に戻ってからホステルを探すか。まあ、考えながらとりあえず、すぐそこにあって隣り合って建ってるアート＆デザイン博物館とフィンランド建築博物館へ。せっかくフィンランドなんだからと建築系のひとつでも見ておくかと寄ってみる。アート＆デザインにはフィンランドの近代美術から家電、家具、インテリアまで、博物館と美術館を併せ持ったような、ここひとつで満足かなーと思うほど。けど、やっぱり建築も。建築博物館は世界でも珍しいようで、当然これもフィンランドの有名人さんアールトさんのおかげなのだろうけど、やはりフィンランドは建築はじめ、デザイン系は強いのね。今でこそ、北欧建築、インテリアとか日本でも賑わしてるけども、ヘルシンキ第一のアールトさん建造物フィンランディアホールが建てられたのが1971年。フィンランドの建築の歴史はすごい深かった。どこそこは誰々建築家が作った広場だ建物だと、ここまで建築家の身分が高い国は無いんじゃなかろうか。そんな建物達の設計図なんかも見れるとこ。で、残念ながら建築博物館の写真を撮り忘れた。うぉい。

そして、結局荷物を持ったままもうちょい歩くことにした。何と言っても、今日は強い味方すけーとぼーどがあるのです。これまでシンガポールから影を潜めていたスケート、コペンハーゲンでは猛スピードのチャリに圧倒され、ノルウェーでは移動が多かったので使えなかったが、ここでついに登場。うーん、なんと軽やか。歩いたら遠いだろうって距離でも負けません。ごーしは負けません。カイヴォプイスト公園へ。ここが超気持ちよかった。あっ、北島康介。太陽光線で光る海、そしてたくさんのボート、たくさんの小島、そして公園は緑がいっぱいの気持ちいい所。思わず昼寝をしましたよ。ぽっかぽかで気持ちよかったんだー。

気持ちよく眠った後は、街の方へ滑走。意外な話ですが、ヘルシンキは小さい坂が多いです。だからたまにスケートを蹴っ飛ばしたりもしましたが、下りは快調快調。ルンルンですね。三方を海に囲まれたヘルシンキ、東側の海沿いを進み街の中心の方へと向かいました。海の小島に建つ一軒家が印象的でした。別荘ってやつっすよね。一体あんな一等地いくらしたんでしょう？島買ったってやつだよね？でも、フィンランドだから安いのかな？あっ、そもそもフィンランドは別荘だらけだから、そんなとこに別荘建てたがる人いないから安いのかな？まあ、きれいな景色を彩ってくれてましたよ。中盤では、是非乗りたかったStockholm-Helsinkiを行くVIKING LINEとSILJA LINEの大船が。冬は是非乗ってやろうと意気込んでおります。

で、街の方に着きました。エスプラナーディ公園。デパートなどが並ぶ駅前の喧騒から少し離れたところにある観光客にもってこいの憩い地域。バルト海の乙女像をぼんやり眺め（銅像の魅力がおいらにはどうやら分からないらしい…）、残念もう昼を過ぎるとお店も減ってしまうマーケット広場、そして大統領官邸、ウスペンスキー寺院、ヘルシンキ大聖堂と主要観光地をスケートで一気に消化。ヘルシンキ大聖堂の規模には驚きました。道から見えたときに、おーって言ったら横を歩いていたおばちゃんに笑われました。ウスペンスキー寺院がすでに閉まっちゃってたのが残念でした。ここはロシア正教の教会で、ロシアに制されていた頃のフィンランドの名残が残るところだったので興味深かったんだけど。

ここで、インフォメーションに寄り、今夜の宿をゲット。もうどうせだからと、荷物を背負ったまま、中心地まで回ることにした。あっと、その前にMixiを書いたんだ。ネットが使える穴場ヘルシンキ大学の図書館で。小一時間はいたんではなかろうか。旅日記を軽く書こうと思ったんだけど、長すぎて挫折したのだ。

さて、街へ街へ。といっても、デパート街に特に面白いものは無く、歩いて終わってしまった。いやー、信号が少ないのが印象的でしたね。トラム、車、歩行者が行きかう所でも信号が無かったりして、基本的に歩行者最優先。車が止まってくれちゃいます。たまに、おー渡れねぇとか思ってても、車が止まっちゃうんです。すごい国だなー、もう。

さて、今夜のお宿に荷物を置きに行きますか。Academicaというギリギリ今日までやっている夏季限定のサマーホテル。なんでも、普段は大学の学生寮となっているようで、夏季の学生がいない間、オープンするのです。かと、思いきや、部屋に行くと、そこは何ヶ月も住んでるのではなかろうかと思わせるほど生活感タップリの方々が。3人部屋なんだけども、もう時間は17時近く。昨日は飲みすぎてね〜と俺が部屋に入ったときはまだ寝てる人がいた。なんでこんな生活感たっぷりなのか問うと、どうやら他の大学の寮を夏の間追い出されたんだけど、いるとこが無いから、もうここに1ヶ月以上もいるよ、とのこと。2人ともヘルシンキ工科大学に留学しに来てたメキシカンだった。

軽く話したあと、俺は観光に行ってくるよーと外に出る。今日あと行くのは街の北側。一日でとりあえず、ヘルシンキ中心街は回ってしまった。昼寝付きで。スケートのおかげか。街の北側には不思議な外観をしたテンペリアウキオ教会、国立博物館、フィンランディアホールなどなど。テンペリアウキオ教会、これまた建築家さんの作品でして、もともとあった岩の形をできるだけ崩さないように岩を彫って中に教会を作った感じ。天井は円形にガラスを張って、中はキレイな感じ。よく分かんないけど、宗教も色気づいたもんだ。次に国立博物館、困ったことに閉館まで1時間、しかも普通に見ても3時間くらいはかかるんじゃなかろうかという規模。うーん、けど、明日は街は回らない予定だったので、入る。結果、絶対1時間じゃ無理。ノンビリ見たい人だったら4時間くらいは必要なくらいデカい。途中走ったからな。全部回るのがノルマかと。フィンランドを歴史分けして各階に渡っているっていう、まあ、ノーマルな作りであります。古代をちょっとゆっくり見たせいか、規模を把握してなかったせいか、中世あたりはまったく覚えていない…。近代になると、おっしゃれーな衣装とか出てきて面白かった。やっぱり、俺は博物館派だな。

最後はフィンランディアホール。はい、外から見ただけ。何がすごいんだろこの建造物はとか思って見てた。で、今になって知った。これは湖の向こう側から見たら、めちゃくちゃかっこいいんだ。アールトさんも意地悪ねー。いいんだ、また行くからヘルシンキ。

さて、夜飯時です。夜もお安い店をチェキラ済みですよ。目指したのは3種類のパスタ食べ放題、そしてサラダも食べ放題で6ユーロ。800円だよ。日本じゃランチバイキングでも食えない値段だ。決しておいしくなかったけど、吐きそうになるまで食べれました（またかよ）。うーん、フィンランドに入ってから物を食べれてるぞ、いいぞいいぞ。確かにフィンランドも外食したら日本以上に金がかかっちゃうけど、なんかやり方が分かってきたっぽい。探せば、安いのもある。無かったらスーパーで何か買え。

で、その後、ヘルシンキに来たら行っとけっていうarctic icebarに行こうかと思ったんだけど、やめた。何でやめたかは覚えてない。ここ一面氷で出来たバーでして、ついでにクラブみたいなもんも併設されててご機嫌そうなんですけど、なんでやめたんだっけかな〜？疲れてた？乗り気じゃなかった？分かりません。次回は行こうと思う。

で、帰って寝る。ちょうど帰ってきたときにメキシカン達は飲みに行くところで誘われたけど止めた。やっぱり乗り気じゃなかったんだな、きっと。さあ、明日はついに旅としては最終日になるのでございまする。